09/09/01懐古の先に、ブラックボンゾ第三番

Operation Manual:The Guillotine Model Drama / Black Bonzo

スウェーデンの70'sプログレ/ハードロック懐古形バンド:Black Bonzoの09年3rd。邦題は「作品第三番 ザ・ギロチン~ドラマ仕立て~」(笑)

過去二作でのオルガン、モーグ、メロトロンを総動員させた徹底的レトロサウンドは本作でも相変わらず。
ただ、そういう"音作り"にこだわった前二作と比べ、本作ではそこから1歩踏み込み"ソングライティング"に重心を置いている。

Black Bonzoの特徴だった、モヤがかった怪しい雰囲気は薄くなり、歌やギターのメロディが全面に押されている。
幾分キャッチーで明るい印象を持つ本作からは、一つ一つの楽曲の完成度が上がった印象を受ける。
Uriah Heep直系のイメージを保ちつつも、そこに流れるハッキリとした輪郭のメロディには、それこそQueenやBeatlesといった強力なメロディを持つバンドの面影も存在している。

ヴァイオリン、チェロ、サックスなどの楽器を織り交ぜながら綿密に構成された曲々はまさに「ドラマ仕立て」という感じで、傑作短編小説の寄せ集めかのような充実ぶりだ。

ジャズ・クラシック・ブルースというプログレの核と言える3つの音楽を8分間にたっぷり封じ込めアッパーなメロディで全体を包んだ終曲#9 Supersonic Manは特に素晴らしい。70年代前期イギリスの名バンドを適当に挙げても不思議と当てはまってしまう超総合的セブンティーズトラックだ。

本作第三番にてBlack Bonzoは、"ただの懐古"という偏見を見事打ち破り、単純にロックとして充実した楽曲を作り上げた。
プログレとハードロックのサウンドを用いつつも、あくまで"曲"としての形にこだわった本作からは、かの四人囃子「一触即発」との類似点を見出す事もできるでしょう。素晴らしい作品です。

ティザー動画

#Supersonic Man (Live)

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