"疾いドゥーム・メタル"という矛盾をなんの違和感もなく整合させた3rd「Blessed Black Wings」で衝撃を受けて以来、雑食な僕でもHigh On Fireは溺愛バンドの一つであり続けた。
Motorheadのやさぐれ感、Sabbathのプリミティブなヘヴィサウンド、Venomの攻撃性というこれ以上望めない"汚さ"の魅力が3拍子揃った超理想的なこのバンドに、もはや死角はない。
3年ぶり5th「Snakes For The Divine」では幾分増量されたメロディがNWOBHMから続く伝統的ヘヴィメタルへの忠誠を感じさせつつも、三者が織り成す不潔感いっぱいの演奏は何も変わってない。"無骨"とか"粗野"とかいう言葉が全くもって似つかわしい。
メロディと曲展開に重きを置いたであろう楽曲からは、百戦錬磨の成熟と余裕を感じさせ、奇しくもそれは昨年のHeaven & Hell「The Devil You Know」との共通点を見い出す事ができる。
プロデューサーには「またかよ」と突っ込みたくなる程引っ張りだこのグレッグ・フィデルマン。アルビニばりにドラムを特徴づける音作りは賛否両論かもしれない。スラッシュチューンの#4 Ghost Neckでそれは顕著に現れる。
全体的には過去作と比べてドライヴ感は減少、メタル度はアップといった感じだ。ただ、High On Fireにしか出せない音。単独来日祈願!